弁護士 木村康之のブログ

世田谷区・経堂の弁護士です。身近な法律問題についての情報を発信していきます。

黒川元検事長を略式起訴へ 賭けマージャン、再捜査で一転―東京地検:時事ドットコム

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特捜部は不起訴の理由について、単純賭博罪は成立するものの、事実を認め、辞職して社会的制裁を受けたなどと説明したが、市民団体は処分を不服として検察審査会に審査を申し立てた。

単純賭博罪の成立自体に争いはなく,情状を考慮してなされた不起訴処分について起訴相当の議決がなされると,もう一度不起訴処分,というのはなかなか難しいですね。
再捜査しても,不起訴処分にできるような新たな情状というのもなかなか見つからないないでしょうし…。

他方で,不起訴不当と議決された産経新聞記者ら3人については、改めて不起訴処分とのことなので,責任のある地位にある者には,それにふさわしい立ち振る舞いが求められる,ということですね。

検察審査会法】

第三十九条の五 検察審査会は、検察官の公訴を提起しない処分の当否に関し、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める議決をするものとする。
一 起訴を相当と認めるとき 起訴を相当とする議決
二 前号に掲げる場合を除き、公訴を提起しない処分を不当と認めるとき 公訴を提起しない処分を不当とする議決
三 公訴を提起しない処分を相当と認めるとき 公訴を提起しない処分を相当とする議決
② 前項第一号の議決をするには、第二十七条の規定にかかわらず、検察審査員八人以上の多数によらなければならない。

第四十一条 検察審査会が第三十九条の五第一項第一号の議決をした場合において、前条の議決書の謄本の送付があつたときは、検察官は、速やかに、当該議決を参考にして、公訴を提起すべきか否かを検討した上、当該議決に係る事件について公訴を提起し、又はこれを提起しない処分をしなければならない。