3+2と呼ばれる大学法学部3年と法科大学院2年の5年制の特別コースは、今年度4月から始まったばかりです。その修了生が司法試験を挑戦する令和5年度までの間、何もしないでよいわけはありません。法務省はもちろん、裁判所や弁護士会、そして、文部科学省も含めて、法曹離れに歯止めをかけるべく、対策強化をお願いしたいと思います。
そのためには、検事は公益のために起訴を行い、裁判官は一部原発判決のような偏向した判決を出さず、弁護士は反政府的な活動をせず、コロナ禍の中で差別や偏見から関係者を守る等、国民の期待を担って、国家・社会での活躍を期待したいと思います。
とあるのですが,これほど甚だしい不見識をよく書けるな,と思います。
裁判所は,国会が制定した法律が憲法に適合するか,行政庁が行った処分等が憲法・法律に適合するかを審査する役割を担っています。
が,
裁判所が,国会が制定した法律や,行政庁が行った処分等を勝手に取り上げて裁判を行うことはできません。裁判所が裁判を行うためには,具体的な事件が裁判所に持ち込まれなければならず,弁護士は,法律の違憲性や処分等の違憲・違法性が問題となる具体的な事件を裁判所に持ち込む役割を担っています。
法律の違憲性や処分等の違憲・違法性を主張する「弁護士の反政府的な活動」は,立法権・行政権に対する司法統制を機能させるためのものです。
それを「偏向した判決を出すな」「反政府的な活動をするな」と現職の国会議員が堂々とブログに書いてしまうというのは,なんとも情けない限りですね。