弁護士 木村康之のブログ

世田谷区・経堂の弁護士です。身近な法律問題についての情報を発信していきます。

弁護士業務におけるAdobe Acrobatの活用法

裁判所に証拠を提出する場合,証拠に「甲〇号証」「乙〇号証」「弁〇号証」…というように,証拠番号を付けなければなりません。

弁護士事務所には,「甲 号証」等のスタンプが置いてあるので,枚数が少なければこれを押して番号を手書きすれば良いのですが,100を超えるような数になってくると,この作業が非常に負担になります。
(しかも,裁判所用+相手方用の証拠を作る必要があるので,当事者が多数の事件だと,さらに負担は重くなります。)

ですが,Adobe Acrobatを使うと,以下の方法で簡単に証拠番号を付けることができます。

証拠番号付け

PDFデータの用意

まず,証拠番号を付けたいページをスキャンしてPDFにします。

ヘッダーの編集

AcrobatでPDFを開いたら,「PDFを編集」→「ヘッダーとフッター」→「追加」に進みます。

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②右ヘッダーテキストに「甲<<1>>号証」と入力し,フォントのサイズや色を指定します。
(枝番を付けたい場合に,「甲1-<<1>>号証」や,「甲1号証-<<1>>」とすることも可能です。)

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③これで,1頁目から500頁目まで,順番に「甲〇号証」の証拠番号が付きました。

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必要部数の印刷

あとは,必要部数(裁判所用+相手方の数)をカラーで印刷すれば完成です。

通し番号付け

同じ要領で,中央フッターテキストに「<<1>>」と入力すれば,証拠に通しの頁番号を付けることも可能です。

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