弁護士 木村康之のブログ

世田谷区・経堂の弁護士です。身近な法律問題についての情報を発信していきます。

04-01 社会保障法

厚生年金への加入手続(厚生年金未加入に対する対応策・その2)

厚生年金への加入手続 厚生労働大臣の確認 事業主による届出 厚生年金への加入手続 そもそも,厚生年金への加入手続はどのように行われるのでしょうか。 厚生労働大臣の確認 厚生年金の被保険者資格については,厚生年金保険法9条が「適用事業所に使用され…

厚生年金未加入が生じる仕組み(厚生年金未加入に対する対応策・その1)

事業主が厚生年金への加入手続をしないことがある 厚生年金未加入が生じる仕組みと対応策は… 事業主が厚生年金への加入手続をしないことがある サラリーマンやOLなど,民間企業にお勤めの方の場合,会社によって厚生年金の加入手続が行われ,保険料が源泉徴…

年金支分権の効力発生について裁定が果たす機能(年金支分権の消滅時効の起算点・その5)

東京高裁判決vs名古屋高裁判決 支分権の効力発生について,裁定が果たす機能 私見 東京高裁判決vs名古屋高裁判決 前回までの記事でご紹介したとおり,東京高裁と名古屋高裁の判断は分かれていますが,どちらの判断が正当といえるでしょうか。 支分権の効力発…

年金受給権の裁定までは消滅時効の期間は進行しないとする裁判例(年金支分権の消滅時効の起算点・その4)

名古屋高判平成24年4月20日の判示 名古屋高裁判決によれば… 名古屋高判平成24年4月20日の判示 前回の記事でご紹介した東京高判平成23年4月20日に対し、名古屋高判平成24年4月20日は以下のとおり判示しています。 『…国民年金法16条は…

年金受給権の裁定前から消滅時効期間の進行を認める裁判例(年金支分権の消滅時効の起算点・その3)

東京高判平成23年4月20日の判示 東京高裁判決によれば… 東京高判平成23年4月20日の判示 前回までの記事で述べた問題点について,東京地判平成22年11月12日は以下のように判示し,東京高判平成23年4月20日もこれを踏襲しました。 『…年…

年金受給権の裁定と「権利を行使することができる時」の関係(年金支分権の消滅時効の起算点・その2)

年金の支給を受けるために必要な手続 国民年金法16条と最高裁判決 年金の支給を受けるためには裁定が必要 問題の所在 年金の支給を受けるために必要な手続 ところで,②年金の支分権は,支払期月が到来すれば当然に支払いが受けられる,というわけではあり…

年金支分権の「権利を行使することができる時」(年金支分権の消滅時効の起算点・その1)

年金の支給を受ける権利の消滅時効 平成19年7月6日の法改正より前の取扱い 年金の支分権の消滅時効 会計法及び民法の適用 「権利を行使することができる時」はいつか 年金の支給を受ける権利の消滅時効 年金の支給を受ける権利も,他の債権と同じように…

司法修習生と生活保護

司法修習の給費制の廃止 司法修習生は生活保護を受給できるか? 補足性の原理との関係 稼働能力の有無 稼働能力活用の意思 貸与制に対する抗議活動としての生活保護申請 司法修習の給費制の廃止 今年から,司法修習の給費制が廃止され,貸与制に移行すること…